島津評論 Vol.74[1・2](2017)
特集 ヘルスケア

特集論文

血管撮影装置における
非線形ピクセルシフト処理Flex-APSの開発

大久保 翔平1丹野 圭一2吉田 貴則1田村 勇太1David T. Pelletier2佐藤 祥太2

島津評論 74〔1・2〕 81~84 (2017.9)

要旨

血管撮影装置におけるDigital Subtraction Angiography(DSA)法は,全身の血管の診断,治療に使用されている撮影法であり,造影剤注入前のMask画像を注入後のLive画像から減算することで血管情報を得るものである。本方式は血管以外の情報を含まず,低コントラスト分解能に優れる特性を有している。今回,DSA画像のアーチファクト(被検体の動きなどによって発生する疑似画像)を低減し高画質化するための血管内治療支援ソフトウェア「Flex-APS」を開発した。本機能は以下の特長を有する。
(1)DSA画像の3次元的な動きに対して非線形の自動アーチファクト補正を行う
(2)DSA画像に対してリアルタイムに自動アーチファクト補正を行う


1医用機器事業部 技術部
2Shimadzu Software Development Canada Inc.

*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。