特集論文
全自動前処理LC/MS/MSシステムを用いた
ヒト血清中の25-OHビタミンD2/D3およびステロイド類の一斉分析
ヒト血清中の25-OHビタミンD2/D3およびステロイド類の一斉分析
島津評論 74〔1・2〕 11~17 (2017.9)
要旨
薬物やステロイドホルモンまたはビタミンDの血中濃度測定には,免疫測定法が広く用いられている。しかしながら,免疫測定法には測定法間差,試薬間差,感度および特異性の問題があることから,近年では分析精度の向上を図るため,より選択性に優れる液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS/MS)が用いられ始めている。一方でLC/MS/MSを用いて血清などの生体試料を分析する際には,前処理として一般に除タンパクや希釈などの操作が必要であり,作業者の手技に由来するバラつきやミスのリスクが課題となっている。本稿では,全自動LCMS前処理装置,CLAM-2000およびLC/MS/MS装置からなる全自動前処理LC/MS/MSシステムを用いた,ヒト血清中のビタミンDおよびステロイド類の妥当性評価について述べる。
1分析計測事業部 ライフサイエンス事業統括部 バイオ・臨床ビジネスユニット
2分析計測事業部 グローバルアプリケーション開発センター
※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。