島津評論 Vol.71[3・4](2014)
特集 化学工業材料の分析・評価

特集論文

フイルム用低脈動高圧ギヤポンプの開発

岡田 元博1

島津評論 71〔3・4〕 173~179 (2015.3)

要旨

1973年,ポリエステル繊維の連続重合設備にポリマー移送用ギヤポンプを開発・納入して以来,様々な化学工業材料の原料製造設備に島津メクテムのギヤポンプが採用されてきた。現在の製品ラインナップは6シリーズあり,すべて合わせると約8000台以上が世界中に納入されている。当社では,ギヤポンプ用として最も理想的な歯形を用いたシマクロイドギヤポンプも製造してきたが,歯形の設計,製作上の問題から高粘度,高圧用途には不向きとされていた。著者らは,この難題を克服し,2006年にシマクロイド歯形大容量重合ギヤポンプを開発し,更に今回シマクロイドギヤの優位性を生かせるフイルム用低脈動高圧ギヤポンプを開発したのでここに紹介する。


1島津メクテム株式会社

※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。