特集論文
全固体深紫外パルスレーザの開発とその応用
島津評論 69〔3・4〕 293~302 (2013.3)
要旨
レーザ多光子イオン化用光源として波長266nmの全固体深紫外(DUV, deep ultraviolet)パルスレーザを開発した。レーザの短パルス化による高ピークパワーを得るため,より短パルス化が図られる共振器外部第二高調波発生方式とより高効率化が図られる共振器内部第二高調波発生方式によるグリーンパルス発生について検討を行った。いずれの方式においてもピークパワー10kW以上の266nm光パルスを1kHz以上の繰り返し周波数において得た。開発したDUVレーザをFIB光イオン化ナノ質量イメージング装置に搭載し光イオン化による有機物マッピングを実用的な測定時間において得ることに成功した。また発振波長域の拡大を目的に本レーザを励起源とした波長可変レーザ応用を行った。
1デバイス部 センサ・デバイスビジネスユニット 博士(理学)
2デバイス部 センサ・デバイスビジネスユニット
3大学共同利用機関法人自然科学研究機構 分子科学研究所 博士(工学)
※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。