島津評論 Vol.68[1・2](2011)
特集 医用画像機器ⅩⅥ

特集論文

循環器用アプリケーション『Dynamic StentView機能』の開発

筒井 和彦1三浦 嘉章1澤田 弘2Michel Dargis3吉田 貴則3

島津評論 68〔1・2〕 23~27 (2011.9)

要旨

血管造影装置を用いて血管内の治療を行う手法(Interventional Radiology,以後IVR) が広く普及し,その技術もますます高度化している。それに伴い,血管造影装置には高度な術を支援できる機能が求められるようになった。今回,IVR の一種であるステント治療で求められている,微細なステントの視認を支援するための,心血管内治療支援ソフトウェアDynamic StentViewを開発した。本機能は以下のような特長を有している。

  1. ステント近傍を抽出し,リアルタイムにステント画像を強調表示する。
  2. 手技中に,簡単な操作でDynamic StentViewへ切り替えられる。
  3. 上記の特長から,術者の負担と治療時間を軽減できる。
  4. 治療時間の短縮によって,被検者のX線被曝を低減できる。

1医用機器事業部 技術部
2国際本部 第二海外営業部
3Shimadzu Software Development Canada Inc.

※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。