島津評論 Vol.66[3・4](2009)
特集 ライフサイエンス

特集論文

近赤外スペクトロスコピーを用いた内的な発話の検出

岩野 孝之1,2高橋 俊光1滝川 順子3川越 礼子1渋谷  賢4北澤  茂1,3

島津評論 66〔3・4〕 127~132 (2010.3)

要旨

頭表からの近赤外スペクトロスコピー(near infrared spectroscopy, NIRS)の信号を用いて,被験者が声に出さない内的な発話を行ったタイミングを推定し,被験者があらかじめ心の中で決めていた1から5までの数を推定した。2種類の送受光プローブ間距離(7,18mm)を用いてNIRS信号の計測を行うとともに,皮膚血流と筋電図を同時に計測して,NIRS信号に対する皮膚血流や筋血流の影響を評価した。7mmのプローブ間距離の信号は皮膚血流や筋血流の影響が大きいが,18mmの信号には皮膚血流や筋血流の変化だけでなく脳血流そのものの変動が直接反映していることが確認された。被験者が心の中で決めていた数字の推定には73%の確率で成功した。


1順天堂大学医学部
2産業技術総合研究所
3CREST, JST
4杏林大学医学部

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