島津評論 Vol.65[1・2](2008)
特集 食品の安全と品質評価

特集論文

小型卓上試験機の食品テクスチャー評価への応用

西村司1鈴木潤蔵1福田武彦2

島津評論 65〔1・2〕 55~59 (2008.9)

要旨

食品テクスチャー特性(歯ごたえ,歯ざわり,口あたりなど)は,長年,人の感覚による官能検査が主流であった。官能検査の大きな問題は,人によって良否の判断が変わること,同じ人でも体調などによって判断が変わってしまうことにある。テクスチャーアナライザは,テクスチャー特性を数値としてあらわすことができ,誰が行っても同じ数値を出すことができる装置である。この装置は,病気の人が食べる病院食などにも応用が進み,より嚥下性のよい(飲み込みやすい)食品の開発などにも利用されてきている。このように単に嗜好を求める研究のみならず,医療研究の中でもその役割を広げているテクスチャーアナライザについて述べる。


1分析計測事業部応用技術部
2分析計測事業部試験機ビジネスユニット
※所属名は論文作成時のものです。

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