島津評論 Vol.63[1・2](2006)
特集 ライフサイエンス ―機器・方法の新展開―

特集論文

ディファレンシャルプロテオーム解析のための
自動多次元 MSプロファイリングシステムの開発

藤本宏隆1谷川哲雄1武田泰彦2平野光徳2高野玲子3片桐拓也4内田和彦5

島津評論 63〔1・2〕 29~36 (2006.9)

要旨

質量分析計を用いて解析したタンパク質やペプチドの発現プロファイルがバイオマーカとして最近用いられるようになってきた。しかし,血液中においてごく微量に存在すると思われるバイオマーカを見出し,同定することは非常に難しい問題である。これを解決するために,著者らは全自動二次元ミクロ HPLCシステムとMALDI-TOF型の質量分析計を組み合わせたディファレンシャルプロテオーム解析のための自動多次元MSプロファイリングシステムを開発した。本稿では,この解析システムの概要とその分析例を紹介する。


1分析計測事業部 ライフサイエンス研究所
2NTTコムウェア株式会社
3株式会社MCBI
4株式会社MCBI/筑波大学産学リエゾン共同研究センター
5株式会社MCBI/筑波大学大学院人間総合科学研究科
※所属名は論文作成時のものです。

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