特集論文
回折効率解析プログラムの開発と最適選択則の検討
島津評論 62〔3・4〕 193~199 (2006.3)
要旨
回折効率に関する解析手法は様々なものが提案されてきたが,どの解析手法も計算精度を上げるためには,より細かな要素を設定したり,より高いフーリエ級数成分まで計算したりすることを避けることができない。一般的にそれらは巨大な行列問題に帰されることとなり,演算装置の能力(CPU 速度,メモリ容量)により何がしかの制約を受けざるを得ないというのが現状である。本稿では,代表的な解析手法である厳密結合波解析(RCWA)と境界要素法(BEM)の理論を紹介する。そして,それぞれの解析手法に適した波長領域を理論的に考察し,実験や解析結果と比較することでその妥当性を明らかにする。
1設計技術センター
2日本原子力研究開発機構 量子ビーム応用研究部門
※所属名は論文作成時のものです。
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