島津評論 Vol.62[3・4](2005)
特集 先端技術開発

特集論文

Ultra High Resolution Scanning Electron Microscope

Mike Rignall1Andrew Walker1Ikuo Konishi2

島津評論 62〔3・4〕 167~171 (2006.3)

要旨

低収差で特に低エネルギープローブ測定にて性能を発揮する高分解能電子顕微鏡を開発した。また,この顕微鏡は新しい技術の開発ベンチとして利用し,色収差をなくすためのモノクロメータ付き電子源の開発や無収差光学系の開発に用いる。鏡筒は低収差の単極型シュノーケル対物レンズとコンデンサーレンズによる,シンプルな2レンズ構成となっており,クロスポイントを持たない平行ビームの光学系となっている。そのため,低エネルギーにおいても空間電荷の影響を避け良好な画像を得ることができる。1keVと15keVの電子ビームにて性能評価を行い,取得画像の評価から1keV では4nm,15keVでは1nmを切る電子ビームプローブ径を実現している。


1Shimadzu Research Laboratory(Europe)Ltd.
2海外研究拠点支援センター
※所属名は論文作成時のものです。

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