島津評論 Vol.62[3・4](2005)
特集 先端技術開発

特集論文

CdZnTe 膜フラットパネルX 線検出器の開発

徳田敏1岸原弘之1貝野正知1佐藤敏幸2

島津評論 62〔3・4〕 153~160 (2006.3)

要旨

次世代の高効率X線パネル検出器の変換層として,近接昇華法で成膜したCdZnTe多結晶膜が有望と考えられる。著者らはその実用性を検証するため,3インチx3インチの画素領域を有するプロトタイプ検出器を試作評価した。本稿では,X線パネル検出器の変換層としてのCdZnTe膜の特長,近接昇華法CdZnTe膜を用いたプロトタイプ検出器の構造・仕様および作製手順を述べ,検出器の評価結果について報告する。また同検出器作製のために開発した要素技術として,溶液成長法による化合物半導体薄膜の成膜技術およびスクリーン印刷法で形成したバンプ電極による微細電極アレイの接続工法についても概要を紹介する。


1基盤技術研究所
2基盤技術研究所 工博
※所属名は論文作成時のものです。

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