島津評論 Vol.62[1・2](2005)
特集 半導体・FPD・新素材の検査/製造装置

普通論文

空気圧駆動式の環境対応疲労耐久試験装置

松原輝次1関貴浩1

島津評論 62〔1・2〕 93~97 (2005.9)

要旨

近年,環境に対する意識が高まってきており,強度や信頼性・耐久性評価のための各種試験装置も環境に配慮したものが求められるようになってきている。また,試験対象として小形部品・樹脂・繊維等の比較的小さな力で十分なものが増えている。このような背景のもとで,作動油交換・廃油処理が不要で従来の油圧式よりも環境負荷が少なく,かつシール等の摩擦により難しいとされていた低試験力領域でも試験が可能なエアサーボ ADT-Aを開発した。本装置は汎用的な疲労・耐久試験機に空気圧アクチュエータ・サーボ弁を用い,作動流体として圧縮空気を利用している点が新しい。
本稿では,今回新たに開発した空気圧式疲労・耐久試験機の装置構成・仕様・動作原理,および主要な開発要素である空気圧アクチュエータの構造と,油圧式と異なる振幅特性について述べる。


1分析計測事業部 試験機ビジネスユニット
※所属名は論文作成時のものです。

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