島津評論 Vol.62[1・2](2005)
特集 半導体・FPD・新素材の検査/製造装置

特集論文

深紫外から近赤外領域をカバーする新形分光光度計の開発と高機能性光学素材への応用

佐藤辰巳1杉岡幹生2安保寛一2

島津評論 62〔1・2〕 59~68 (2005.9)

要旨

最近の IT産業の発展に伴い,固体試料の分光分析に対する要求が増加している。固体試料の分光測定に対しては,液体試料測定と異なる様々な要求があり,従来の分光光度計はその要求に十分に応えていない一面があった。著者らは,固体試料を測定するのに最適な装置を提供することをコンセプトに,新形分光光度計SolidSpec-3700,SolidSpec-3700DUVを開発した。本装置の主な特長は次の3点となる。

  1. 三検出器搭載により高感度測定が可能。
  2. 広い試料室および三次元光学系の採用により多様な測定に対応。
  3. 効率的な窒素パージ機構や高透過・反射材料の採用により深紫外領域の高精度測定が可能。

本稿では,上記の特長を中心に本装置の概要を報告し,本装置を使用した応用例について紹介する。


1分析計測事業部 スペクトロビジネスユニット 工博
2分析計測事業部 応用技術部
※所属名は論文作成時のものです。

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