島津評論 Vol.62[1・2](2005)
特集 半導体・FPD・新素材の検査/製造装置

特集論文

最近の磁気浮上型ターボ分子ポンプ

小崎純一郎1

島津評論 62〔1・2〕 27~33 (2005.9)

要旨

島津製作所では,優れた超高真空排気性能と中空真空領域における大流量排気性能を両立した磁気浮上型ターボ分子ポンプを製品化している。本稿では,半導体・FPD製造装置用途向けを中心に,最近開発した大排気速度対応ターボ分子ポンプと高背圧対応ターボ分子ポンプの2機種とこれらポンプを駆動するためのデジタル制御方式の電源装置に関して紹介する。大排気速度対応ターボ分子ポンプはアルゴンガスの排気速度が4000L/sである。高背圧対応ターボ分子ポンプは,アルゴンガス流量2000 mL / min(0℃,1気圧にて)排気時の許容背圧が1330Paである。またデジタル制御方式の電源装置は,予防保全機能を充実し,体積,重量ともに約50%減,最大消費電力について約30%減(当社従来比)を実現した。


1半導体機器事業部 技術部
※所属名は論文作成時のものです。

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