特集論文
直接変換型FPD(Safire)搭載デジタル血管造影システム
Digitex Safireの開発
Digitex Safireの開発
島津評論 61〔3・4〕 135~146 (2005.3)
要旨
前回2003年の島津評論医用画像機器特集号にて,直接変換方式FPD(Safire)搭載デジタル血管造影システム Digitex Safireの臨床評価に関しての報告を行った。その後,著者らは直接変換方式FPD搭載システムを商品化し,数々の臨床において,直接変換方式FPDの有用性をDCI,透視を中心とした心カテ検査と DSAを中心としたアンギオ検査の両方で確認できた。さらに,臨床での有用性を高めるために,いくつかの性能向上を達成した。本稿では,直接変換方式 FPD(Safire)搭載デジタル血管造影システムDigitex Safireの製品開発全般に関して,以下に示すDigitex Safireの製品コンセプトを実現する新規開発技術を中心にシステム全体を解説する。Digitex Safireの製品コンセプトを以下に示す。
- 直接変換方式FPDの搭載で高画質な血管造影システムを実現する。
- 厚い被写体に対する透視性能の向上を実現する。
- 広いダイナミックレンジで,画像描出能を向上させる(ハレーションフリーな画像)。
- 全身の検査領域に対応したフレキシブルなDSA術式モードを搭載する。
- 低被曝を実現する。
- 使いやすいインタフェースを実現する。
1医用機器事業部技術部
2医用機器事業部マーケティング部
※所属名は論文作成時のものです。
※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。