島津評論 Vol.61[1・2](2004)
特集 ライフサイエンス

特集論文

全身用ポジトロンCT装置Eminence‐Gの開発

田中和己1北村圭司1岡崎正人1宇田川晴英1水田哲郎1石川亮宏1杉村公史郎1山下 登1松岡靖洋1樋口 晃1祐安克典1橘 一成1井上芳浩1天野昌治1貴志治夫2佐藤友彦2稲岡祐一2高橋宗尊2戸波寛道3大井淳一3

島津評論 61〔1・2〕 99~104 (2004.10)

要旨

GSO結晶を使った全身用高分解能ポジトロンCT装置Eminence‐Gを開発した。この装置は,600mmの平面内有効視野を持つ3層から5層の検出器リングを有し,体軸方向有効視野は156mmから260mmになる。検出器リングは,88個の検出器ブロックを円周上に配置して構成され,各検出器ブロックは,2.45×5.1×30mmのGSO短冊を90個組み合わせて構成されている。視野中心から1cmでの平面内分解能は3.5mmFWHMである。スライスを分けるセプタを廃した3Dデータ収集専用の装置である。トランスミッションデータ収集用の検出器リングを1リング有し,エミッション収集とトランスミッション収集を同時に行うことができる。ベッドの天板を定速で動かしながら,3D収集とトランスミッション収集を同時に測定するSYNETRAC機能を有し,効率よく検査を行うことができる。


1医用機器事業部 技術部
2医用機器事業部 マーケティング部
3基盤技術研究所
※所属名は論文作成時のものです。

※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。