島津評論 Vol.60[1・2](2003)
特集 ナノテクノロジー

特集論文

近接場顕微ラマン分光技術の開発

田窪健二1竹部雅博2岩本 隆3小西健太3

島津評論 60〔1・2〕 35~40 (2003.11)

要旨

著者らは,高分子材料評価のための新しい顕微ラマン分光技術の開発を行っている。近接場光学顕微鏡(NSOM)技術と分光技術を組み合わせることにより,従来技術では不可能であった,光の波長の1/10の分解能を持った顕微分光が可能となる。散乱型プローブによる近接場顕微ラマン分光技術(散乱型ラマンNSOM)は,チップ増強ラマン散乱(TERS)効果の利用により高感度と高空間分解能を両立できる技術である。


1(財)化学技術戦略推進機構
2設計技術センター
3基盤技術研究所
※所属名は論文作成時のものです。

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