特集論文
食品分野における粒度分布測定の応用
島津評論 59〔1・2〕 95~102 (2002.11)
要旨
食品分野において,粒度分布測定は種々の応用がある。本稿では,市販の牛乳の粒度分布について,メーカ間での差や同一メーカの工場間での差,さらには長期保存による経日変化を検討した。いずれのケースについても粒度分布に差が見られた。
また,保存状態の異なる二つの缶コーヒーの粒度分布を,まず,レーザ回折・散乱法における通常の測定濃度で測定し,次に高濃度測定システムを利用して,より高い濃度で測定した。通常の濃度における測定では,二つの缶コーヒーの粒度分布に差は見られなかったが,高濃度測定システムによる測定では,期待された粒度分布の差が見られ,高濃度測定システムの有用性が確認できた。
1分析計測事業部 応用技術部
※所属名は論文作成時のものです。
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