島津評論 Vol.59[1・2](2002)
特集 食品・医薬品の分析・測定・試験IV

特集論文

ヘッドスペースGCによる医薬品残留溶媒の分析

長井裕美1

島津評論 59〔1・2〕 57~67 (2002.11)

要旨

一般的に,医薬品残留溶媒分析においては,医薬品を何らかの可溶溶媒に溶解し,その溶液を直接GCに注入して分析する方法もあるが,ヘッドスペースGC(溶液をバイアルに封入し,保温して揮発性の高い溶媒を気相に追い出し,その気相を分析する)の方が今後主流になると考えられる。本稿では,ガイドラインでクラス1および2に指定された成分の分離の検討,米国薬局方(USP)に記載されているヘッドスペースGCの検討,ガイドライン指定成分をヘッドスペースGCで分析する際の検出器(FID, ECD)による感度比較,ならびに希釈溶媒の違い(水溶液・DMSO溶液・DMF溶液)による感度比較について述べる。


1分析計測事業部 応用技術部
※所属名は論文作成時のものです。

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