島津評論 Vol.58[3・4](2001)
特集 バイオテクノロジー IV

特集論文

ゲノム研究における液体クロマトグラフィー分析法の応用:
一塩基多型の検出と遺伝子型解析法としての
Denaturing High Performance Liquid Chromatography(DHPLC)法

森崎隆幸1岩尾睦美2遠山桂子2高嶋敦2森崎裕子2栗木智子3

島津評論 58〔3・4〕 131~136 (2002.3)

要旨

ヒトゲノムプロジェクトによるヒトDNA塩基配列の決定もほぼ終わり,すでにその概要版が公開され,完全版への努力が多くの研究者によりなされている。ポストゲノム研究の一つとして,個々人における塩基配列の違い,一塩基多型(SNP:single nucleotide polymorphism)の解析が大きな注目を集めている。SNPに代表される未知の変異・多型を検出する方法として,様々な方法がこれまで開発・報告されているが,液体クロマトグラフィーを基本としたDenaturing high-performance liquid chromatography(DHPLC)法も有力な方法の1つである。本稿ではDHPLC法について,基本原理,実験手順などを説明した。


1国立循環器病センター研究所バイオサイエンス部医博
2国立循環器病センター研究所バイオサイエンス部
3分析機器事業部ライフサイエンス部
※所属名は論文作成時のものです。

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