島津評論 Vol.58[1・2](2001)
特集 半導体・フラットパネルディスプレイの検査・製造装置

特集論文

GMRヘッド用DLC保護膜成膜装置とプロセス開発

秋田典孝1小西善之1小倉伸一2

島津評論 58〔1・2〕 59~66 (2001.12)

要旨

ハードディスク用GMRヘッド保護膜向け複合成膜装置(DLC-MR3)の開発について報告する。本装置は,3種類のダイヤモンド状炭素(DLC)成膜手法[ECRプラズマCVD法(ECR-CVD),イオンビーム蒸着法(IBD),カソーディックアーク法(FCVA)],Arスパッタエッチによる表面クリーニングおよびSi密着層の成膜を行うことができる。

著者らは,超薄膜(3 nm以下)を実現するための成膜プロセス開発についても行ってきた。それには,超薄膜の評価技術が必要であり,島津製作所の種々の分析装置が大きな役割を果たしてきた。

本稿では,その一例として3 nm DLC膜の密着力評価について紹介する。


1産業機械事業部 技術部
2産業機械事業部 品質保証部
※所属名は論文作成時のものです。

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