島津評論 Vol.57[3・4](2000)
特集 医用画像機器XI

特集論文

画像観察装置SimRAD Viewer/Pの開発

堀野誠人1田中浩二1唐沢雄二1森正人2

島津評論 57〔3・4〕 163~168 (2001.2)

要旨

著者らは,島津評論Vol. 55 No. 2にて,ディジタル化された大量の画像データをネットワーク上で管理する医用画像管理システム“SimRAD"を紹介した。その後,とりわけパーソナルコンピュータ(以下,PCと記す)向けのプロセッサの飛躍的な処理能力の向上により,市場からも安価なPCを用いた画像表示端末が要望されるようになった。このような情勢を背景に,著者らはSimRADの特長を継承し,Windows(R) NTを搭載したPC上で動作し,DICOM画像ファイルを観察するPC版画像観察装置SimRAD Viewer/Pの開発を行った。本装置は,PCでの標準的なマウス操作で動作し,アイコンボタンを多彩に盛り込むことでわかりやすい操作性を目指したものである。また,動作性能についても高速性と安定性を追求し,従来のSimRAD Viewerに比して大幅な機能アップを図っている。機種ラインナップとしては,通常のカラーモニタを使用するカラータイプと,医療用高精細モニタを採用したモノクロタイプ,さらに,胸部画像等の大容量画像をターゲットとし5メガ画素超高精細モニタを採用した2000本モノクロモニタタイプがある。また上記のそれぞれについて,単一モニタタイプと複数モニタタイプがあり,用途に応じて最適なモデルが選択できるようにした。


1システム事業センター
2島津エス・ディー株式会社
※所属名は論文作成時のものです。

※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。