特集論文
単眼HMD(ヘッド・マウント・ディスプレイ)の開発
島津評論 57〔1・2〕 27~32 (2000.8)
要旨
ウェアラブルコンピュータ用の表示装置として開発が進められている単眼タイプのヘッド・マウント・ディスプレイ(HMD)は,バーチャルリアリティ用HMDとは違った,小形・軽量,ハンズフリー,携帯可能,広い視界という特長を有している。この単眼HMDを開発するための設計要素として,視野の広さ,表示画像の画質,シースルー機能,眼鏡装着者対応,重量,重量バランス,頭部への装着方法がある。これらの設計要素を考慮して,単眼HMDの基本仕様を設定し,光学,電子回路および機構設計を行い,2種類の単眼HMD(Dataglass(R),単眼VGA-HMD)を製品化した。さらに,小形・軽量で高解像度の単眼HMDを開発中である。これらの単眼HMDは,文字,ビデオ画像,コンピュータ画像等を表示でき,バッテリー駆動により持ち運び可能であるため,産業分野での作業支援用途だけではなく,ウェアラブルコンピュータ用HMDとして様々な応用が期待できる。
1航空機器事業部 技術部
※所属名は論文作成時のものです。
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