特集論文
炭酸ガスレーザ加工機用ターボブロワの開発
島津評論 57〔1・2〕 21~26 (2000.8)
要旨
炭酸ガスレーザ加工機に搭載されるターボブロワを開発した。今回開発したターボブロワは,ヘリウム,二酸化炭素,窒素の混合・低分子量レーザガスにおいて,入口圧力8.0 kPaに対して圧縮比1.9,排気速度2000 m3/hrの能力を有しており,以下の特徴をもつ。
- 低分子量レーザガスに対して,高速回転により単段で高圧縮比を実現し極限の小型化を達成。
- レーザ加工機として消費される置換ガスの一部をシールガスとして利用することにより,レーザ加工機のランニングコストに影響を与えることなくレーザガス循環部のオイルフリーを達成。
このような特徴をもつターボブロワは,現在のレーザ加工機大容量化の動向に高い適応能力を持つため,本開発により今後とも広い応用が期待できる。
本稿においては,今回開発したターボブロワの主要構成および上記の特徴を達成するための技術開発課題と評価結果について報告する。
1航空機器事業部 技術部
2航空機器事業部 航空機器工場
3航空機器事業部 品質保証部
※所属名は論文作成時のものです。
※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。