島津評論 Vol.55[3・4](1998)
小特集 新素材・半導体の分析・試験II

特集論文

ウェーハ異物組成検査装置PARC-2408

丹羽直昌1野地健俊1三田村茂宏1高島徹1山田直史1坂前浩1森井哲也1篠原真2新井浩3保坂裕美3

島津評論 55〔3・4〕 249~258 (1999.3)

要旨

本稿では,ウェーハ異物組成検査装置PARC-2408の概要と特長を述べる。

この装置は,光学式異物検査装置の異物座標と座標リンクし,SE(Secondary Electron;二次電子)像や光学顕微鏡像などの形状レビューを行うだけでなく,電子線照射による特性X線を検出することによって,異物の中に含まれる元素種の同定および重量濃度までを検査することができる。

さらに,そのX線プロファイルを精緻に解析すれば,元素の化学的結合状態,例えば金属Alと酸化物Al(アルミナ)の区別をすることも可能である。

またこの装置は異物のデータベースを備えており,装置単体あるいは半導体工場全体で用いられているDMS(Defect Management System)等のデータベースとリンクさせることにより,検査結果を即時に異物発生源に結びつけることができる。


1表面・半導体機器部
2表面・半導体機器部 工博
3ソフトウェア開発センター
※所属名は論文作成時のものです。

※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。