島津評論 Vol.55[2](1998)
特集 医用画像機器X

特集論文

固体検出器搭載型X線CT装置 SOLUTION

井上芳浩1松岡靖洋1川本靖1和田幹生2戸波寛道2大井淳一2上野功裕3宇都宮真一3

島津評論 55〔2〕 157~161 (1998.10)

要旨

固体検出器搭載型X線CT装置SOLUTIONを開発した。 本装置は被曝低減・高画質を開発テーマとしており,先に開発した連続回転型X線CT装置SfidaおよびLAViTESSの持つ良好な操作性,高スループットの特徴を維持しつつ,画質を左右する検出器・データ収集部を一新したものである。 さらに本装置は,ハードウェアだけでなく,様々な画像処理技術に関する最新のソフトウェアを搭載し,画質の向上を図っている。

検出器は,従来のキセノン電離箱型検出器よりもX線吸収効率のすぐれた固体検出器を,データ収集部(DAS)は,従来よりも低ノイズであるデルタシグマ方式のDASを開発した。 

これらにより,空間分解能18Lp/cm(Cut off),密度分解能0.25%2.5mmの優れた画像が得られた。

また,SfidaおよびLAViTESSからグレードアップすることも可能とした。


1医用機器事業部 技術部
2基盤技術研究所
3ソフトウェア開発センター
※所属名は論文作成時のものです。

※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。