島津評論 Vol.55[2](1998)
特集 医用画像機器X

特集論文

医用画像管理システム SimRAD

西田慎一郎1堀野誠人1松井典久1細羽実1北野真由美2

島津評論 55〔2〕 101~106 (1998.10)

要旨

著者らは医用画像の発生から転送,観察,保存,参照までをすべてディジタルデータで行い,高品質で効率の良い医療サービスの提供を支援することを目的とした,医用画像管理システムSimRADを開発した。 本システムは医用画像のオンライン転送において世界的な標準規格となっているDICOM規格に準拠しており,画像データのオンラインでの入出力において非常に高い互換性を有している。 保存装置は大量のデータを安全にかつ高速に扱うための大容量磁気ディスク装置と,長期間にわたる保存を行うための集合型光磁気ディスク装置,および効率の高い検索が行えるリレーショナルデータベースを備えている。 読影装置は複数台の高精細モニターと,マウスのみでほとんどの操作が行えるユーザーインタフェースを有しており,非常に快適な読影環境を提供している。 ネットワークは標準的なEthernetだけでなく,高速な通信が可能であるATMにも対応しており,実際の運用に耐えうるパフォーマンスを実現している。


1システム事業センター
2島津エス・ディー株式会社
※所属名は論文作成時のものです。

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