島津評論 Vol.55[1](1998)
特集 産業機器II

普通論文

光学・荷電粒子光学・超音波解析設計ソフトウェア“Optdesign(TM)"の開発

竹部雅博1上野良弘1佐藤晃1藤田真1谷口純一1岩田昭彦1宮内真二1山田賢志1熊代州三夫2

島津評論 55〔1〕 83~91 (1998.8)

要旨

数値解析を利用した光学系・荷電粒子光学系,および超音波の解析設計ソフトウェア(シミュレーションシステム)Optdesign(TM) を開発した。本ソフトウェアによって,レンズ光学系の設計をはじめ,X線から赤外線にいたる広範囲の光学系・光学素子の設計・解析が可能である。特に島津製作所内で扱われることの多い回折格子やホログラムのような回折光学素子の設計・解析に必要なソフトウェアを充実させている。

Optdesign(TM) は有限要素法や表面電磁荷法を使った高精度な電磁場解析が可能なことから,島津製作所の電子線プローブマイクロアナライザ(EPMA)やガスクロマトグラフ質量分析装置(GC/MS)などの電子・イオンビーム光学系の設計・解析を行うための強力なツールとなっている。さらに現在では,解析の対象は電波や超音波領域に拡大している。

本稿では,Optdesign(TM) の特徴を適用事例の紹介とともに解説する。


1ソフトウェア開発センター
2島津欧州研究所
※所属名は論文作成時のものです。

※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。