島津評論 Vol.54[4](1997)
特集 食品分析・試験

特集論文

高速液体クロマトグラフィーによるマイコトキシン類の分析
─その問題点と解決─

浜田尚樹1後藤武1村北宏之2上村尚3

島津評論 54〔4〕 249~253 (1998.3)

要旨

カビ毒(マイコトキシン)は,カビが作り出す有害な代謝物として300種類以上が知られている。

著者らはマイコトキシンの中で,フモニシン,シトリニン,オクラトキシン,パツリンの高速液体クロマトグラフィーによる分析法における,現状の問題点とその解決方法について検討した。その結果,フモニシンについてはその最適分析条件が決定された。シトリニン,オクラトキシンについては試料注入時のクロスコンタミネーションについて検討し,パツリンについては実試料を用いてピークの純度確認を行い,いずれも有用な知見が得られた。

なお本稿は,第4回マイコトキシン研究会セミナーでその一部を報告している。


1分析機器事業部LC部
2国際本部企画管理課
3東京都立衛生研究所
※所属名は論文作成時のものです。

※島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。