島津評論 Vol.54[1](1997)
特集 ライフサイエンスと分析・試験

普通論文

ポリ乳酸に対する外部可塑剤の基礎研究

九山浩樹1武田賢治2橋本紅良3大田昌昭3

島津評論 54〔1〕 55~60 (1997.3)

要旨

現在,生分解性樹脂の一つとして知られるポリ乳酸は,本来固い素材であり,柔らかさが要求される製品分野に対してはその応用が制限されてきた。

著者らは,この「かたい」ポリ乳酸樹脂に外部可塑剤を加えることで可塑性を付与し,「やわらかい」ポリ乳酸樹脂素材の開発を目的として研究を行っている。

本稿では各種可塑剤を加えたポリ乳酸樹脂組成物の熱特性,透明性保持,機械特性のデータをもとに,可塑剤のポリ乳酸に対する可塑可能性について検討する。


1基盤技術研究所農博
2分析機器事業部応用技術部
3基盤技術研究所
※所属名は論文作成時のものです。

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