島津評論 Vol.54[1](1997)
特集 ライフサイエンスと分析・試験

特集論文

HPLC による含硫アミノ酸の分析における
ヘキサヨード白金酸を用いたポストカラム誘導体化法

河野慎一1安居嘉秀1林守正1生野利文2長根康江2平井(江本)祥子2青木光夫2

島津評論 54〔1〕 3~8 (1997.3)

要旨

ヘキサヨード白金酸水溶液は酸性条件下,含硫化合物と選択的に反応して退色することが知られている。この反応を HPLC ポストカラム誘導体化法による含硫アミノ酸の分析に応用した。pH,試液濃度,反応温度などの条件を最適化し,感度及び選択性を向上させた。含硫アミノ酸をイオンペアクロマトグラフィーにより分離し,ヘキサヨード白金酸と反応させ,生成物を間接吸光度法により検出した。この結果,シスチンの検出限界8.9 pmol(S/N=3)が得られた。


1分析機器事業部LC部
2大塚製薬工場株式会社製剤研究所
※所属名は論文作成時のものです。

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