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2021年5月24日 | お知らせ 当社の粉川良平が日本表面真空学会のフェローに就任

5月22日の同学会通常総会で表彰を受け就任 右写真は、長年に渡って開発してきた「走査型プローブ顕微鏡」の最新モデル
5月22日の同学会通常総会で表彰を受け就任
右写真は、長年に渡って開発してきた「走査型プローブ顕微鏡」の最新モデル
 

島津製作所の粉川良平(こかわ りょうへい)が、公益社団法人日本表面真空学会のフェローに就任いたしました。産業界出身者としては2人目となります。同学会は、表面と真空に関する科学・技術とその応用に関する学術団体で、会員数は約2000人、そのうちフェローは粉川を含め27人です。

粉川は、表面真空科学分野の研究開発に30年以上携わり、同学会の先生方と協働して走査型プローブ顕微鏡を開発、さまざまなニーズを反映して供給してまいりました。同顕微鏡は、微小な針(探針:プローブ)で試料をなぞることで、その形状を三次元・高倍率で観察でき、表面を原子レベルで計測できます。試料の形状だけでなく各種の性質が観察できることから、さまざまな産業分野での研究開発に役立っています。

また、国立研究開発法人科学技術振興機構の先端計測機器開発プロジェクトでは、「大気中・液中で動作する原子分解能分析顕微鏡」のプロジェクトリーダーとして、周波数変調原子間力顕微鏡の大気・液中での実用化に貢献しました。これらの成果と長年に渡って同学会での中心的な役割を務めてきたことから推薦を受けたものです。

粉川のコメントは次のとおりです。

表面科学の分野は、言葉とは逆に奥深い限りです。あらゆる反応や機能の発現が表面で生じるからです。それを研究するためにも真空科学が重要になります。その両方に関係の深い島津製作所の技術者として、今後もこの分野の発展と産業支援に力を尽くしたいと考えています。