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2021年2月9日 | プレスリリース 在宅勤務・リモートワークの支援機能を充実
ガスクロマトグラフ用自動試料注入装置「AOC-30シリーズ」を発売

AOC-30シリーズ

AOC-30シリーズ

島津製作所は、2月9日にガスクロマトグラフ用自動試料注入装置「AOC-30シリーズ」を発売します。自動試料注入装置(通称「オートインジェクタ」「オートサンプラ」※1)とは、ガスクロマトグラフ(GC)やガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)に搭載して、セットした容器から試料(サンプル)を注射器で吸い上げ、分析装置に注入する前処理装置です。手作業のサンプリング(試料の注入)を機械化することで、多検体の一斉分析時の生産性を引き上げ、分析精度を高める役目も持っています。

当社の「AOCシリーズ」は昨年、発売50周年を迎えました。主に医薬や化学、環境などのルーチン分析業務で用いられています。このたび発売する「AOC-30シリーズ」は高い基本性能に加えて、安定的な長期間稼働と在宅勤務・リモートワーク支援の機能を強化しました。また、省スペース設計により限られた空間でもGCやGCMSに搭載しやすく、分析目的に合わせたシステムの拡張に対応します。さらに、長年のノウハウや知見を集約したシステムとソフトウェアが最適な装置運用をサポートし、誰が使っても熟練者並みの安定した分析結果を得られます。独自の技術・機能を集約した自動試料注入装置「AOC-30シリーズ」が、次世代ラボにおける「自動化」「効率化」「リモートワーク」というニーズに応えていきます。

新製品の特長

1. 信頼性の高い長期自動分析でラボ滞在を削減

消耗品の長寿命化と試料のキャリーオーバー※2を低減する洗浄機能の強化により、業界最高水準の分析精度を長期間維持します。装置のメンテナンス頻度・時間を減らせるため、作業者のラボ滞在を最小限にして、「ラボ業務のリモートワーク化」を支援します。

2. 省スペース・高い拡張性でラボを効率化

GCの設置面積内に収まる小振りのサイズながら30検体の自動分析が可能で、様々なルーチン分析に対応します。また、検体数を150本に拡張するオートサンプラを追加したり、1台のGCにオートインジェクタ2台を取り付けて処理能力を2倍にしたりといったシステム拡張が可能です。用途に応じた柔軟なシステム構築によって効率的な運用を実現します。

3. 熟練者と同レベルで分析できる操作性

分析目的をワンクリックで選ぶだけで、熟練者並みの測定結果が得られる「Analytical Intelligence」機能※3を備えています。遠隔からシステム状態を確認したり、装置起動から分析完了までを操作したりといった在宅勤務・リモートワークの支援機能を多数搭載しました。

 

  • ※1 「オートインジェクタ」はトレイにセットした試料を注射器で吸い上げ、GCに注入する機構です。「オートサンプラ」は注入機能を持たず、試料をオートインジェクタに供給する機構です。オートインジェクタの試料分(30検体)以上を分析する場合、オートサンプラを追加でGCに搭載します。
  • ※2 以前の分析で使用した試料の残留(持ち越し=キャリーオーバー)、およびそれによって正しい測定結果が得られない現象
  • ※3 Analytical Intelligence機能:当社が提案する分析機器の新しい概念です。機器利用時にシステムやソフトウェアが最適な設定を提案し、ユーザを支援する機能です。
名称 自動試料注入装置「AOC-30シリーズ」
価格 90万円~(税別)
販売計画 国内外で発売から1年間で3000台

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