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2021年10月28日 | プレスリリース
リガクと島津、製薬・食品・化学市場向けに協業
リガク製X線装置の共同販売と島津製ソフトウェアの共同利用で合意
X線分析機器のトップメーカーである株式会社リガク(本社:東京都昭島市、代表取締役社長:池田俊幸、以下「リガク」)と、総合分析機器・医療診断技術のリーディングカンパニーである株式会社島津製作所(代表取締役社長:上田輝久 以下「島津」)は国内の製薬・食品・化学市場向けに、「LabSolutions」との接続を可能とするX線装置販売に関する協業を10月28日に開始します。
両社はリガクのX線装置を国内で共同販売するとともに、同装置の分析データ管理用に島津のソフトウェア「LabSolutions DB/CS」を共同利用します。「LabSolutions DB/CS」のユーザーは、島津製品とリガクX線装置のデータを一括して管理でき、各種規制に沿ったデータの信頼性を確保できるようになります。
昨今、製造業におけるデータ改ざんや差し替えなどの不祥事が相次ぎ、品質を保証するはずの分析データの信頼性が問われています。このような背景のもと、分析機器においては、分析結果そのものだけでなく、分析者や分析時間、分析条件といった付随するデータも含めて完全性・正確性が客観的に担保されていること(データの完全性、データインテグリティ)が求められています。特に製薬・食品・化学分野では、分析結果に対する不正操作がないことを示す厳しい分析データ管理が必要とされます。
島津の「LabSolutions DB/CS」は、分析データを管理し、完全性を担保するためのソフトウェアです。高速液体クロマトグラフ(HPLC)、ガスクロマトグラフ(GC)、液体クロマトグラフ質量分析計(LCMS)、ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)、プロテインシーケンサー(PPSQ)、粒子径分布測定装置(SALD)、ICP質量分析計(ICP-MS)、紫外可視分光光度計(UV)、分析天びんなど多くの分析装置のデータを管理可能で、特に製薬分野において高い評価を受けています。
リガクは、X線回折装置を中心に、X線小角散乱装置、薄膜評価装置、単結晶X線構造解析装置、X線イメージング装置、非破壊検査装置、蛍光X線装置などから、利用目的によって最適なX線装置を提供しています。材料の基礎研究はじめ、製品開発から品質管理まで、幅広い産業分野でご利用頂いており、医薬品の場合、大型汎用装置はもちろんのこと、最新の卓上型粉末X線回折装置によって、簡単にそして安全に、不純物や結晶多形を評価することができます。
このたび両社が国内で共同販売するX線装置は、粉末X線回折装置(XRD)および波長分散型蛍光X線装置(WDX)です。島津は、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)などの自社製X線装置に加えて、リガク製XRD、WDXを発売することで、製品ラインナップの拡充をはかります。また、国内製薬業界において高いシェアを有するリガク製XRD、WDXと「LabSolutions DB/CS」を合わせて提供し、製薬・食品・化学各社の開発や品質検査業務における分析データの信頼性向上に貢献します。
株式会社リガクについて
1951 年創業以来、X 線と熱分析をコア技術とし、分析機器と工業用機器の最先端技術 を提供してきました。今日、リガク・グループは、国内のみならず、アメリカ・ヨーロッパ・中国を始めとした世界各地の拠点をベースに、汎用 X 線回折(XRD)、薄膜分析(XRF、XRD、XRR)、蛍光 X 線分析(TXRF、EDXRF、 WDXRF)、小角散乱分析(SAXS)、蛋白・低分子 X 線結晶構造解析、ラマン分光分析、X 線光学素子、半導体 検査(TXRF、XRF、XRD、XRR)、X 線発生装置、CT スキャン、非破壊検査、熱分析の各分野において先進的 な役割を担っています。X 線とその周辺技術の膨大な知見を強みとして、お客様との協業関係を築き、学会や 産業界を通して、グローバルにパートナーシップ、コミュニケーション、イノベーションを促進してきました。蛋白構造解析、ナノテク開発、汎用 X 線回折(XRD)、蛍光 X 線分析(XRF)、材料分析、品質保証を含む多種多様な 分野に向けて、統合されたソリューションを今後も引き続き提供してまいります。 詳しくは、japan.rigaku.com/ja をご覧ください。
株式会社島津製作所について
1875年に設立、創業146年を迎える精密機器メーカーです。社是「科学技術で社会に貢献する」、経営理念「『人と地球の健康』への願いを実現する」に沿って、分析・計測や医用、産業、航空機器など多様な製品をグローバルに提供しています。2020年4月にスタートした3か年の中期経営計画では、「世界のパートナーと社会課題の解決に取り組む企業へ」というスローガンを掲げており、緊急重要課題として感染症対策プロジェクトに取り組んでまいりました。島津は今後も、臨床医学、食品安全、環境・エネルギーなど幅広い市場において、社会的課題の解決に向け、企業、研究者、研究機関と連携・協力していきます。
詳しくは、https://www.shimadzu.co.jp/ をご覧ください。
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