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2019年7月29日 | プレスリリース 腸内環境研究向けDL-アミノ酸の受託解析サービスを開始
高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS-9030」によって検出時間を10分未満に

LCMS-9030

島津製作所は、DL-アミノ酸※1の受託解析サービス「DL-アミノ酸スクリーニング」を7月29日に開始します。同サービスは、大阪大学大学院工学研究科の福崎研究室で開発されたDL-アミノ酸高速プロファイリング法を基盤にしています。測定機器には島津製作所初の四重極飛行時間型の高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS-9030」を用い、処理能力を引き上げることで低価格を実現しました。測定作業は、島津グループで受託分析を手がける島津テクノリサーチが実施いたします。

昨年12月に協同乳業と島津製作所、大阪大学、大阪大学・島津分析イノベーション共同研究講座は、12種類の遊離型D-アミノ酸が腸内細菌叢により産生している事象を英国科学ジャーナル「Scientific Reports」にて報告しました※2。そのうちの9種類は、腸管腔内を遊離し存在していると初めて確認されています。当社および島津テクノリサーチは、こうした成果を踏まえて「DL-アミノ酸スクリーニング」を食品メーカーや研究機関に提供していきます。

DL-アミノ酸分析の従来手法は、誘導体化が必要なため「測定に時間がかかる」「価格が高い」などスクリーニングでの利用に課題がありました。「LCMS-9030」を用いた受託解析サービス「DL-アミノ酸スクリーニング」では、1時間に6検体という高い処理能力でDL-アミノ酸40成分の一斉分析を可能にしました。D-アミノ酸は腸内細菌叢由来の生理活性物質※3と期待されています。島津製作所は、本受託解析サービスを通じて「未解明の部分が多いD-アミノ酸の機能研究」や「より付加価値のある機能性食品の開発」に貢献していきます。
 
※1 アミノ酸は分子内にアミノ基とカルボキシル基を持つ化合物です。グリシン以外のアミノ酸には、両方の手のように向きが反対ながら同一構造のものが存在し、それぞれ「L体」「D体」と呼ばれています。従来、生体内にはL体のアミノ酸しかないと考えられていましたが、近年になって極微量のD体が存在しており、腎臓や神経系、老化現象など生体に作用を及ぼしているという可能性が明らかになってきました。
※2 Free D-amino acids produced by commensal bacteria in the colonic lumen Scientific Reports 8, Article number: 17915 (2018)
※3 ビタミンやミネラル、核酸、酵素など体の働きを調節する様々な物質