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2021年9月8日 | プレスリリース
マイクロフォーカスX線検査装置 「Xslicer SMX-1010」「Xslicer SMX-1020」を発売
IoT技術を活用したX線管球の従量課金サービスも初めて導入
島津製作所は、9月8日にマイクロフォーカスX線検査装置「Xslicer(エックススライサー)SMX-1010」「Xslicer(エックススライサー)SMX-1020」を国内外で同時に発売しました。普及モデルである両製品は、90kVマイクロフォーカスX線管球と高解像度フラットパネル検出器を搭載した縦照射型のX線検査装置です。累計販売1500台を超す従来機種(SMX-1000 Plusシリーズ)から画質・操作性を進化させました。ステージ移動・検出器取り込み速度を向上させることで、検査を効率化しました。透視ステージにセットするCTユニット(オプション品)の操作フローも撮影前の作業時間を80%短縮しました。
マイクロフォーカスX線検査装置は、マイクロフォーカス(微小焦点)X線管球とX線検出器によって非破壊でワーク(検査対象)の内部を解析・検査できます。当社は1933年より産業用X線装置を手掛けており、国内市場ではトップシェアを有しています(台数ベース、当社調べ)。主に電機・電子部品メーカーなどで実装基板や部品の品質管理、不良品の故障解析に用いられています。島津製作所は「Xslicer SMX-1010」「Xslicer SMX-1020」の発売によって、2022年にはマイクロフォーカスX線検査装置の国内販売台数を2020年比で20%引き上げることを目指します。
なお、「Xslicer SMX-1010」「Xslicer SMX-1020」専用サービスとして、高額消耗品であるX線管球の従量課金サービス(名称:「NDI-X線従量課金サービス」)を導入いたしました。本サービスでは年額の基本料金および追加料金(上限のX線照射時間を超えた場合)をお支払いただくことで、X線管球が当社からの貸与品となりますので、検査装置全体の初期購入価格を抑えられます。また、故障時の交換費用が発生しないため、研究・設備予算も組みやすくなります。装置に取り付けたIoT機器が故障を当社の担当者に自動通知する新機能により、ダウンタイムを短縮することも可能にしました。「NDI-X線従量課金サービス」は当社分析計測製品における初の従量課金サービスです。
新製品の特長
1. 汎用機のレベルを超えた高画質
クラス最高の画素数を備えたフラットパネル検出器(SMX-1010は150万画素、SMX-1020は300万画素) を搭載し、高解像度かつ広視野での観察が可能です。また、HDR(ハイダイナミックレンジ)機能を標準搭載しました。厚みや材質の異なるワークにおいても一度の撮影で最適なコントラストの画像を得られ、ボイド(空隙状の欠陥)など内部構造の視認性が向上します。
2. 検査時間が大幅に短縮
最新ソフトウェアにより操作性を向上させました。ワークの交換から観察までの工程を簡略化し、従来23秒かかった交換後の検査開始までの時間をわずか5秒に縮めました。検出器の取込速度およびステージ移動速度の向上により検査時間を短縮しています。
3. 3次元解析およびパノラマ撮影にも対応
CTユニット(オプション品)を使えば、透視検査だけでなく3次元解析も可能です。校正作業の自動化により簡単にCT撮影ができます。また、パノラマ撮影機能では、最大3200万画素のX線透視画像が取得でき、基板など大型ワーク全体を1枚の画像で検査できます。
製品名 | マイクロフォーカスX線検査装置「Xslicer SMX-1010」 / 「Xslicer SMX-1020」 |
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希望販売価格 | 2398万円 / 2530万円(ソフトウェア込み、税込み) |
販売目標 | 発売から1年間で国内外120台 |
サービス名 | LabTotal Smart Service Net NDI-X線従量課金サービス |