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2021年8月6日 | プレスリリース 科学判定や品質管理などのGC/LC分析の前処理を自動化
自動前処理装置「ATLAS-LEXT NHD」を発売

製品写真:自動前処理装置「ATLAS-LEXT NHD」

製品写真:自動前処理装置「ATLAS-LEXT NHD」

 

島津製作所は、8月6日に自動前処理装置「ATLAS-LEXT NHD(アトラス-レクスト エヌエイチディー)」を発売いたしました。本製品は、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)や液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)による機器分析の前処理作業を自動化します。本製品は、当社子会社の島津エンジニアリング株式会社(本社:京都市中京区、社長: 鈴木悟)が開発いたしました。
自動前処理装置「ATLAS-LEXT NHD」は、試料をGC-MSやLC-MSによる分析などに適した状態へと全自動で調製します。法医や科学捜査、公衆衛生などの「科学判定」および食品・医薬品の「品質管理」での利用を想定しています。前者では「尿や血液、臓器中の薬毒物の抽出」など、後者では「栄養食品のビタミン抽出」「生薬の有効成分の抽出」などが具体的な用途になります。
当社製GC-MSやLC-MSは長年、科学捜査研究所や法医学検査機関における鑑定に用いられてきました。こうした機器分析の前処理は煩雑な手作業が中心で、感染性試料を扱うリスクも伴います。当社および島津エンジニアリングは、省力化や感染リスク低減、処理精度の向上を図る自動前処理装置を開発してきました。このたび発売した「ATLAS-LEXT NHD」は多検体処理に優れた卓上型です。島津製作所は、国内外の科捜研・法医学関連に加えて食品・医薬品メーカーおよび受託検査会社などに販売していきます。

※ ATLASは「Analysis Treatment Laboratory Automatic System」の略

新製品の特長

1. 容易な操作で前処理が可能に

最大72検体の試料セットとボタン操作のみで、分析に適した試料調整が自動的にスタートします。前処理シーケンスは、付属の編集ソフトウェアを用いて容易にカスタマイズできます。

2. ミキシング・遠心機能一体ながらコンパクトな卓上型

最大遠心力2000 xgやミキシング機能を備えながらも、ドラフトチャンバー内や卓上に設置可能なサイズ(幅600mm×奥行578mm×高さ565mm)です。

3. 高効率の前処理能力

最大72検体の試料セットや、6検体を同時に処理できるミキシング・遠心機能、溶媒および試薬専用シリンジでの連続分注モード、並行処理機能により高い処理能力を実現しました。

名称 自動前処理装置「ATLAS-LEXT NHD(アトラス-レクスト エヌエイチディー)」
希望販売価格 410万円~(ソフトウェア込み、税別)
販売計画 発売から1年間で国内外40台

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