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島津製作所のグループ会社として、研究・教育設備、理化学機器などの製造・販売を行う株式会社島津理化（以下、島津理化）は、創業期の象徴的な製品「ウイムズハースト式感応起電機」を株式会社Gakken（東京・品川/代表取締役：南篠達也）の「大人の科学マガジン」とのコラボレーション企画として復刻生産し、当社創業者の初代島津源蔵の生誕日である6月25日^※1より創業150周年にちなんで限定150台を発売します。購入者自身が組み立て、手動で電気を起こして放電を観察できる実験キットです。本製品はAmazon.co.jp、Yahoo！ショッピングおよび島津理化の販売代理店を通じて発売します。

製品写真：ウイムズハースト式感応起電機

英国の発明家ジェームズ・ウイムズハースト^※2が1883年に発表した感応起電機は、金属箔が貼られた2枚のガラス円盤を近距離で逆方向に回転させることで静電気を発生させる手動の発電機です。その1年後に初代源蔵の息子である当時15歳だった島津梅治郎（後の二代源蔵）が日本で初めて製作しました。初代源蔵は自ら編纂した月刊誌『理化学的工芸雑誌』（1886年創刊）の最初の製品広告にウイムズハースト式感応起電機を掲載しています。この感応起電機は「島津の電気」と呼ばれて、教育や研究の現場で活躍しただけでなく、第三高等学校（現京都大学）の村岡範為馳(はんいち)教授がレントゲン博士によるX線発見を受けた追実験において、電源として採用されました。追実験では二代源蔵と弟の源吉が村岡教授の助手を務めて、レントゲン博士の発見から11カ月後の1896年10月10日にX線写真撮影の成功に協力しています。ウイムズハースト式感応起電機は、創業期の島津製作所にとって成長の礎となった象徴的な製品でした。

島津製作所は今年3月に創業150周年を迎えて、様々な記念事業を進めています。島津理化による本製品の限定発売もその一環です。同社は創業時の理化学器械事業を継承して、教育の場を創造するためのコンサルティング事業などに取り組んでいます。

• ※1 生誕日である1839年6月25日は当時の暦では5月15日
• ※2 ウイムズハースト（Wimshurst）について「ウイムシャースト」「ウィンシャルスト」など様々な表記がありますが、本製品は過去の島津製作所の目録（カタログ）での記載を採用しています。