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2025年1月16日 | プレスリリース 機能追加や前処理装置の接続でGX分野向けにラインナップを拡充
世界初 CO2削減量可視化機能を搭載したGCシステム7製品を発売

「自動ガス分析システム」

「自動ガス分析システム」

島津製作所は、1月16日にGX(グリーントランスフォーメーション)分野向けに「Brevis GC-2050システム」7製品を国内外で発売します。本製品は、ガスクロマトグラフ「Brevis GC-2050」と様々な前処理装置や検出器を組み合わせた拡張システムです。新たに発売するのは「自動ガス分析システム」「Jetanizer/Polyarcマイクロリアクターシステム」「カスタマイズドGCシステム」「マルチ検出器GCシステム」「サーマルデソープションシステム」「熱分解分析システム」「ヘッドスペースサンプラシステム」の7製品です。

ガスクロマトグラフ(GC)は、石油化学をはじめ、食品、化学、環境、製薬分野などの品質管理や研究開発で使用されている分析装置です。 近年、カーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)に向けた新エネルギー開発やGX分野でガス分析の需要が高まっています。「Brevis GC-2050」は、最上位機種「Nexis GC-2030」と同レベルの基本性能、コンパクトなサイズを実現したGCです。

7製品はいずれも、装置の利用状況を自動で学習してガス・電力を削減する「ECOアイドリング機能」を「Brevis GC-2050」部分に新たに搭載しました。装置利用者の省エネ意識を高めるため、GCとして世界で初めて、運転中の累計CO2削減量を可視化します。また、「Brevis GC-2050システム」は、複数の前処理装置や検出器との組み合わせで、より広い顧客ニーズに対応可能です。例えば「自動ガス分析システム」は、従来の約1/4のサイズの「新型TCD検出器」および「オートガスインジェクター GI-30」から成るシステムです。新エネルギー市場における「高感度かつ安定的なガス分析」の需要に対応しています。

島津製作所は、中期経営計画でGXを重点領域と定めており、バイオ燃料や次世代燃料、環境・規制関連の研究開発・品質管理を支援する「トータルソリューション提供企業」を目指します。

新製品の特長

1. 世界初のCO2削減量可視化機能を搭載

装置の分析パターンを学習して業務量に応じた運転スケジュールを提案する「ECOアイドリング機能」を搭載しました。本機能により、「Brevis GC-2050」は当社従来製品比約57%の電力削減、約92%のガス削減が可能です。装置利用者の省エネ意識を高め、よりエコフレンドリーなラボを実現するために、ECOアイドリング機能稼働時には、ガスクロマトグラフとして世界で初めて、節約したガス・電力量と累計CO2削減量を可視化しました。

2. GX分野でのガス分析を支援

GCに搭載する「熱伝導度検出器(TCD)」と、分析サンプルを導入するための自動気体試料導入装置「GI-30」を組み合わせた「自動ガス分析システム」は、新エネルギー開発など様々な分析用途に対応できます。新規開発した「熱伝導度検出器(TCD)」は、感度とデータの安定性を高めたことで、GX分野での微量サンプルガスの高速分析を支援します。サイズも従来の約1/4と小型化しました。

3. 柔軟な構成で多用途に対応

当社が70年近くに培ってきたGC技術を柔軟に組み合わせて以下の7製品を取り揃えました。

  • 「自動ガス分析システム」
    新エネルギー開発やGX分野の生成ガスを分析するための「熱伝導度検出器(TCD)」と自動気体試料導入装置「GI-30」を搭載
  • 「Jetanizer/Polyarcマイクロリアクターシステム」
    バイオ燃料中の成分などを汎用的な検出器(FID)で高感度かつ高精度に定量可能とする小型の触媒反応器(マイクロリアクター)搭載
  • 「カスタマイズドGCシステム」
    石油化学やガス製造プラントなどの品質・工程管理でのガス分析用のバルブボックス「VB-30シリーズ」搭載
  • 「サーマルデソープションシステム」
    大気中の揮発性物質を高精度で分析するための前処理装置「TD-30」搭載
  • 「熱分解分析システム」
    樹脂や添加剤などの分析用の「熱分解炉PY-3030D」搭載
  • 「ヘッドスペースサンプラシステム」
    液体や固体中の揮発性成分を分析するための前処理装置「HS-20 NX」搭載
  • 「マルチ検出器GCシステム」
    複数の検出器で様々な成分を同時に分析する「アドバンストフローテクノロジー」搭載
希望販売価格 250万円~(税別)
目標販売台数 発売後1年間で国内外合わせて1000台

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