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2024年10月29日 | プレスリリース
医薬品精製装置事業を展開する米国Sepragen社に出資
精製用クロマトグラフィー装置の販売を通じて医薬品製造の支援事業に新規参入
島津製作所は、9月25日にバイオ医薬品の製造工程で使用される精製用クロマトグラフィー装置などの製造・販売を手掛けるSepragen Corporation(本社:米カリフォルニア州、以下Sepragen(セプラジェン)社)との間で、同社への出資契約を締結しました。当社は出資に伴い、本年11月より同社製品の日本・韓国・東南アジアでの独占的な販売・サービスを開始して、ワクチンや遺伝子治療薬など高い成長が期待されるバイオ医薬品の製造工程を支援する事業に参入します。
Sepragen社は、1985年に創業し、独自のクロマトグラフィー技術で38年の実績を持つ企業です。高効率化に貢献するラジアルフロークロマトグラフィーや、緩衝液自動調整装置を搭載した精製用クロマトグラフィー装置、顧客の利便性や生産性、コストを改善するシングルユースの交換部品など、高い技術力に裏打ちされた製品開発に強みを持ちます。
精製は、原料や各工程の生成物に含まれる不純物を分離・除去して目的の成分を取り出す、バイオ医薬品製造における重要な工程です。この工程では、医薬品精製用のクロマトグラフィー装置や、カラム・充填剤といった消耗品が使用されます。これらを併せて提供する「精製用クロマトグラフィー事業」は、近年のバイオ医薬品市場の伸長に伴い、年平均10%以上成長しています。ただ、精製工程のスケールアップや目的成分の品質確認に用いる分析・評価手法が確立できていないことも多く、バイオ医薬品の安定供給においてボトルネックとなっています。
島津製作所は従来より製薬業界の研究開発・品質管理向けに液体クロマトグラフ(HPLC)を始めとする分析装置・技術を提供してきました。このたびの出資・提携により、製薬の研究開発から製造・品質管理までの全工程に装置・技術の提供が可能となります。今後は、当社の分析技術とSepragen社の有するバイオ医薬品製造関連技術のシナジーを創出し、精製工程における分析・評価手法の確立を目指します。
当社は、中期経営計画で製薬市場を最重要セグメントと位置付け、バイオ医薬品向けトータルソリューションの提供を目指しています。今後も独自技術を持った企業などと積極的に協業することで、製品・技術を速やかに社会実装し、バイオ医薬品の迅速な開発と安定した製造に貢献していきます。
Sepragen社の概要
会社名 | : | Sepragen Corporation |
代表者 | : | 創業者・CEO Vinit Saxena |
所在地 | : | 米カリフォルニア州ユニオンシティ |
事業内容 | : | 医薬品の精製装置・消耗品の開発、製造、販売 |
従業員数 | : | 55名 |
設立 | : | 1985年 |
URL | : | https://sepragen.com/ |