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2023年7月19日 | プレスリリース マイクロフォーカスX線検査装置「Xslicer SMX-6010」で直交CT撮影が可能に
3次元観察により電機・電子業界の故障解析業務をサポート

マイクロフォーカスX線検査装置「Xslicer SMX-6010」
マイクロフォーカスX線検査装置「Xslicer SMX-6010」

島津製作所は、7月19日にマイクロフォーカスX線検査装置「Xslicer(エックススライサー) SMX-6010」でVCT(直交CT)撮影を可能にする「VCTオプション」を発売します。「Xslicer SMX-6010」は透視撮影に加え、複雑な手順を必要とせず断面画像が得られるPCT(斜めCT)撮影の機能を標準搭載しています。2021年の発売以来、高精細な画質とシンプルかつ快適な操作性が電機・電子業界で評価されてきました。VCTは、回転する検査対象物(ワーク)に対して垂直にX線を照射して、鮮明な断面画像を取得する撮影手法です。この度発売する「VCTオプション」により、従来の透視・PCT撮影に加えVCT撮影が可能となり、基板部品や電機・電子部品などの品質管理や故障解析を幅広くサポートします。

VCT撮影の仕組み

VCT撮影の仕組み

マイクロフォーカスX線検査装置は、X線発生装置と検出器の間に設置したワークにX線を照射することで、ワーク内部の非破壊での観察・撮影を実現します。2次元の透視画像を観察する「透視撮影」と、コンピューター処理により3次元で内部構造を観察するPCTやVCTなどの「CT撮影」を用途に応じて選択します。近年は電機・電子部品の微細化・多層化に伴い、微小な範囲を正確かつ簡単に観察するCT撮影が求められています。

島津製作所は一世紀以上前からX線検査装置を手掛けており、世界的なリーディングカンパニーの1つです。当社はこれからも、高い操作性や優れた画質など新しい価値を提供できる製品開発に取り組んでまいります。

新製品の特長

1. 透視・斜めCTに加えて直交CT撮影を実現

「Xslicer SMX-6010」装置本体には、2次元画像による透視撮影およびPCT(斜めCT)撮影機能を標準搭載しています。VCTオプションを使うことで、より鮮明にワークの形状を観察できるようになりました。「透視撮影によるルーティンの品質検査」や「VCT撮影による詳細な不具合解析」といった異なる用途に1台で対応します。

2. 電動XYステージ搭載で簡単に位置調整

観察位置の調整を容易にする、位置調整用電動XYステージを搭載しました。電動XYステージが搭載されていない場合、手作業によるワークの取付け/取外しによる観察位置の調整作業が何度も発生します。電動XYステージを搭載した「Xslicer SMX-6010」のVCTオプションでは、ソフトウェア上の直感的な操作で観察位置を調整できるため、ワーク取付け後すぐに、微小な部分を正確に観察できます。

3. 電子機器の故障解析に最適化

100×150mm、200gまでのワークを検査可能です。また、「Xslicer SMX-6010」本体の高分解能により、3ミクロンまで分解できます。基板部品や電機・電子部品などの故障解析に適した仕様で、ミクロン単位でのCT観察を実現します。

希望販売価格 「Xslicer SMX-6010」:5,635万円(税別)
「VCTオプション」:580万円(税別)
目標販売台数 発売後1年間で国内外合わせて15台

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