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2023年9月4日 | プレスリリース 生産性の向上と省スペース化を両立
ガスクロマトグラフ「Brevis GC-2050」を発売

ガスクロマトグラフ「Brevis GC-2050」
ガスクロマトグラフ「Brevis GC-2050」

島津製作所は、9月4日にガスクロマトグラフ「Brevis(ブレビス) GC-2050」を発売します。本製品は、高い基本性能とオプション類の拡張性を維持しつつ、生産性の向上と省スペース化を両立しており、2017年に発売した最上位機種「Nexis GC-2030」の約65%の装置幅でありながら、その基本性能を継承しています。 

ガスクロマトグラフ(GC)は、石油化学をはじめ、食品、環境、製薬分野などの品質管理部門や研究開発部門で幅広く使用されている分析装置です。 近年、カーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)に向けた新エネルギー開発が加速しており、その新技術評価・計測のためのGCの需要が高まっています。また、従来からGCが多く使用されている品質管理部門では「ラボのスペースを有効活用してより多くの装置を設置したい」「分析者の技能に関わらず効率よく分析したい」といったニーズがあります。これらに応えた新製品が「Brevis GC-2050」です。

島津製作所は、2023年度から始まった中期経営計画で、GCを含め、液体クロマトグラフ、質量分析装置、試験機、ターボ分子ポンプ の5機種を重点事業と位置付けています。GCは今後、グリーントランスフォーメーション(GX)市場におけるバイオ燃料や次世代燃料、環境・規制分野における活躍が期待されています。当社は新製品「Brevis GC-2050」を発売し、お客様が必要とするデータを届ける「トータルソリューション提供企業」を目指します。

  • ※ Brevisはラテン語でスリムやコンパクトを意味します。

新製品の特長

1. 省スペース化で限られたラボ環境を活用

品質管理部門では、分析対象の種類や分析項目に合わせて複数のGCが使用されています。また、GC以外の装置も設置されることが多く、コンパクトなサイズが求められます。本製品は、自動試料注入装置(オートサンプラ)を接続時でも、横幅350㎜という省スペースを実現しました。従来機種「Nexis GC-2030」の横幅と比べて35%減となります。また、コンパクトなサイズにも関わらず、2種類のサンプルを同時に分析し、2倍の生産性が得られます。2種類のサンプルを同時分析可能なシステムとして、世界最小のシステム幅を達成しました(2023年9月当社調べ)。

2. 初心者にもやさしいリモートディスプレイ機能とクリーンパイロット機能

本製品は、今までは装置本体から行っていた分析操作や装置状態の確認作業を、手元のタブレットPCで確認できる「リモートディスプレイ機能」を備えています。メンテナンス動画やFAQ(よくある質問と回答)も閲覧でき、初心者でも的確にメンテナンスできます。さらに、開始前に自動コンディショニングを行う、「クリーンパイロット機能」を搭載しました。装置が自動で試験開始に適した状態を設定するため、初心者でもより安定した分析結果を得られます。

3. 電気とガスの消費量を抑える省エネ機能

GCの形状を小型化することで電力ロスを減らしました。一般的なGCと比べて消費電力を約30%削減しています。また、GCで一般的に使用されるヘリウムガスは、価格が高騰しています。そのため、ヘリウムガスの使用量の削減や代替ガスによる分析のニーズが高まっています。本製品のオプションである 「ガスセレクタ」 を取り付けると、初心者でもガスボンベを繋ぎ替えることなく簡単に異なる種類のガスを使用できます。また、ガスの残量が少なくなった時はガスボンベを自動で切り替えられ、ガス不足による作業中断を防ぎます。

価格 250万円~(税別)
目標販売台数 発売後1年間で国内外合わせて1000台

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