SHIMADZU
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身近な科学のはなし
スキーにやってきた、きらりくんとみらいちゃん。
一面(めん)真(ま)っ白(しろ)のゲレンデで、
スキーが初(はじ)めてのきらりくんは大はしゃぎです。
きらり
ひゃー、どいてー、どいてー。
みらい
ちょっと、こっち来ないで!
危(あぶ)ない!!
ドーン!
ぎりぎりで衝突(しょうとつ)を避(さ)けた
きらりくんは、雪だまりのなかへ
突(つ)っ込(こ)んでしまいました。
みらい
大丈夫(だいじょうぶ)だった?
きらり
うへー、大丈夫(だいじょうぶ)、ごめんね。
ところで、みらいちゃん、滑(すべ)らないでこんなところで何してたの?
みらい
雪の結晶(けっしょう)を見てたの。 きれいよー。
きらり
結晶(けっしょう)? あっ、五角形や八角形の模様(もよう)になっているやつ?
みらい
やだ、きらり。 雪の結晶(けっしょう)は六角形よ。五角形や八角形にはならないの。
きらり
へ? そうなの。どれどれ
雪の結晶はどんなカタチ?
きらりくんは、みらいちゃんから虫眼鏡(むしめがね)を借(か)りて、
腕(うで)についた結晶(けっしょう)をのぞき込(こ)みました。
きらり
本当だ! 木の枝(えだ)にように広がってたり、花を上からみたような
形だったりするけど、どれも六角形なんだ! どうして?
みらい
なぜかというとね、水の分子は、冷(つめ)たくなって氷(こおり)になるとき、
蜂(はち)の巣(す)のように六角に並(なら)ぶ性質(せいしつ)があるの。
水の分子が酸素(さんそ)ひとつと水素(すいそ)二つでできているのは知ってるよね?
きらり
知ってる。 理科の時間に習(なら)ったよ。
みらい
酸素(さんそ)を真(ま)ん中(なか)に二つの水素(すいそ)が
一定(いってい)の角度(かくど)で結(むす)びついているのが水の分子。
水の状態(じょうたい)のときは、水の分子同士(どうし)は、
ゆるく引き寄せ(ひきよせ)合っているんだけど、凍(こお)るとき、
水の分子は規則正(きそくただ)しくならんでいくの。
そのとき、他(ほか)の分子とバランスをとるために、水素(すいそ)分子同士(どうし)の
位置(いち)が均等(きんとう)になるように並(なら)ぼうとするの。
きらり
ふむふむ。
みらい
他(ほか)の分子の水素(すいそ)とも引きつけ合って、ちょうど3本足になるように見えるの。
360度(ど)を3で割(わ)ると?
雪の結晶って何角形かな?
360度割る3はなん度かな?
きらり
120度(ど)。
みらい
そう、で、120度(ど)ずつ水の分子が回転(かいてん)しながら並(なら)んでいくと?
分子が水素結合していく様子
きらり
あ、ほんとだ、六角形ができてる!
みらい
空気中の水蒸気(すいじょうき)は、この六角系(けい)の角につきやすいから、
六方向(ほうこう)に枝(えだ)のように伸(の)びていくの。
きらり
なるほどー。
でも、結晶(けっしょう)は、星のように角が伸(の)びているのばかりじゃないね。
みらい
鋭(するど)いわね。
上空の湿度(しつど)や温度(おんど)の微妙(びみょう)な違(ちが)いで、
雪の結晶(けっしょう)の形は、針(はり)のような形や六角柱(かくちゅう)のような
形に変(か)わるの。
きらり
物知(ものし)りだなあ。どこで勉強(べんきょう)したの?
みらい
「雪博士(はかせ)」と呼(よ)ばれている中谷宇吉郎(なかやうきちろう)博士(はかせ)
(1900・1962年)の本を読んだの。
世界(せかい)で初めて(はじめて)人工雪を作るのに成功(せいこう)した人よ。
その先生のほんのなかに「雪は天から贈(おく)られてきた手紙である」
という言葉(ことば)があるの。
つまり雪の結晶(けっしょう)を見れば、上空の温度(おんど)や湿度(しつど)がわかるということ。
きらり
ほー、ちょっとロマンチック。
でも、地上が暖(あたた)かすぎたら、途中(とちゅう)で溶(と)けちゃって、
手紙が届か(とどか)ないね。
みらい
逆(ぎゃく)に地上が寒(さむ)ければ、もっと結晶(けっしょう)が大きくなるの。
北海道に行くと、結晶(けっしょう)の模様(もよう)が肉眼(にくがん)でも
はっきり見えるくらい大きな雪が降(ふ)るんだって。
きらり
すごい! 見てみたいね!

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