バックナンバーBacknumber

ニッポンの理系力

次世代の科学者・技術者を育てる力。
理系力アップこそ、ニッポンの将来に夢をもたらすカギだ!

京都大学山中伸弥教授によるiPS細胞の研究成果や、一昨年の日本人3人(および日本出身のアメリカ人1人)のノーベル賞受賞など、近年、日本人の研究が世界で注目される例が相次いでいる。この成果を、日本の科学力向上の証左と喜ぶ声もあるが、一方で、重要論文や論文引用回数の世界シェアは近年低くなる傾向にあり、世界での日本の科学力のプレゼンス低下を危ぶむ識者も多い。

低迷を続ける日本経済の回復のためにも科学・技術が担う役割は大きい。

科学・技術が高度化し、複雑化した今日、研究組織や企業、行政において、持てる科学資産をどう活用していくかのマネジメントはもちろんのこと、新たな科学的・技術的イノベーションを一つでも多く創出していく必要がある。そのイノベーションの主役となるのは、科学者や技術者。人口の減少が進みつつあるだけに、これまで以上に科学技術系の人材育成に力を注ぐ必要があるとの声が高まっている。

今回、ぶーめらんでは、理系力向上のために、ユニークかつ先進的な教育を実践している大学、研究室を訪問した。

畿大学生物理工学部 好奇心を刺激する実践教育が発想力を養う ユニークな研究成果を続々と生み出している近畿大学生物理工学部。充実した装置群と興味深い教育方針が、学生のやる気を促している。

京都学園大学バイオ環境学部 虫博士の超実践教育論 昆虫フェロモン研究の第一人者である京都学園大学バイオ環境学部の桑原保正教授。理系力を高めるカギは、大学での実践的な教育はもちろんのこと、自然との触れ合いにあるという。