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(注)所属・役職および研究・開発、装置などは取材当時のものです。

フシギの科学

封筒の中身を当てる透視術!?

見えないはずの封筒の中身を当てる透視術。
宴会やご自宅でみんなをびっくりさせてみては?

【用意するもの】

● 白い紙 1枚(短冊様のもの)
● 茶封筒 1通
● 白封筒 1通
● 濃い色の紙(書籍の帯、ブックカバー等)
● 黒のマジックペン

1

相手に白い紙にマジックペンで好きな言葉や絵を書いてもらいます。

2

その紙を茶封筒に入れ、さらに白封筒に入れて封をしてもらいます。

3

そのまま封筒を見ても中が見えないことを確認します。

4

濃い色の紙を筒状に丸めて、封筒に当てて覗き込みます。すると・・・封筒の中身が透けて見えます。

※封筒の厚さや、マジックの濃さによって、見えやすさは変わります。

【ひと口解説】

色は、その波長の光が反射しやすい成分を持つ物体に当たり反射した光が網膜を刺激することで、色として感じられます。赤なら波長約760ナノメートル、紫なら380ナノメートル前後を反射する成分を、そのものが持っているということ。では白は?
白という色は厳密には存在しません。すべての波長を反射するため、さまざまな色の光が混ざって、白と認識されるのです。
加えて封筒は、鏡などに比べて表面がざらついているため、まっすぐ光を反射せず、あらゆる方向に光を反射する「乱反射」をしています。このため、その光にさえぎられて中が見えにくくなるのです。ところが、筒状に丸めた紙を当てると、乱反射する光をさえぎることになり、封筒の裏側から透過してくる光で、中の絵や文字が浮かびあがるのです。

(注)所属・役職および研究・開発、装置などは取材当時のものです。