学芸員モノ語り

収集レポート
『クロマトパック C-R1A』

この度、京都工芸繊維大学より『クロマトパック C-R1A』をご寄贈いただきました。
クロマトパックとはどういう機械なのかもふまえて、開発者の佐藤達夫さんにお話を聞きました。

「島津製作所は、昭和の初めから様々な分析装置を製作しており、昭和31年(1956)には、他社に先駆けて、ガスクロマトグラフ(混合物の成分分析装置)の国産第1号機を発売しました。しかし、装置から出てくるデータ(信号)から成分名や濃度を計算するのが難しく面倒であり、この解決がクロマトグラフ分析には必須でした。」

それを可能にしたのがこのC-R1Aなのですね。データを取った後の複雑な計算や、レポートのまとめを自動的に行い、専門知識がなくても誰でも簡単に分析ができるようになった。つまり、分析の世界を大きく変えた装置とも言えますね。

「そうです。それを自動的により精度よく計算し、分かりやすく表示出来る装置を追いかけてきました。1970年代、トランジスタ、ICそしてマイクロプロセッサと技術が進化する中で、最新の技術をいち早く取り入れ、新しいアイデアを加えて新製品を開発しました。いくつかの製品の中で一番大きな一里塚が昭和53年(1978)に発売したC-R1Aです。」

今ではコンピュータデータ処理が当たり前ですが、薬学、医学、化学など、多くの分野で活躍しているガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフの普及・販売増加の裏には、こうした付属機器の迅速な開発の歴史がありました。

クロマトパック C-R1A
クロマトパック C-R1A
C-R1Aによるクロマトグラムと計算データの同時記録例
C-R1Aによるクロマトグラムと計算データの同時記録例

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