ステークホルダーと共に考える環境経営
対話を重ね、より良い社会へ

当社の環境経営統括室は、島津グループ全体の環境戦略を企画・推進し、各事業部門の環境対応を支える部門です。

環境課題への対応を事業に根づかせていくには、社内の取り組みだけでなく、社会が企業に何を期待し、どのような課題意識を持っているのか理解することも欠かせません。

そこで当社では、大学や業界団体、企業などさまざまなステークホルダーとの対話を重ねています。こうした場で当社の環境経営に関する考え方や取り組みを発信するとともに、参加者から寄せられた質問や意見を、取り組みや情報発信の改善に生かしています。

環境経営に関する取りまとめの様子

 

学生の問いが示した「実践」への関心

当社では、1988年から大学や業界団体、企業などに向けて環境情報を発信しています。現在は年間10件ほどの講演やセミナーを通じて、当社の環境経営の考え方や取り組みを紹介しています。

2026年6月には、早稲田大学法学部で、環境法を学ぶ学生向けの講義に加え、法学部の一般授業でも講演を行いました。

早稲田大学での講演

早稲田大学での講演

講義では、「循環共生社会に向けて」をテーマに、資源循環、生物多様性、気候変動という3つの視点から、当社グループの環境経営の考え方や具体的な取り組みを紹介しました。

質疑応答では、環境目標を掲げるだけでなく、それを現場の行動や事業の仕組みにどう落とし込むかについて、多くの質問が寄せられました。

特に印象的だったのは、「エコ・ファースト(環境省が、企業の先進的な環境への取り組みを認定する制度)のような高い環境目標を、どのように現場に浸透させ、行動変革につなげているのか」という質問です。

この質問に対し、講師は「環境目標の浸透は簡単ではありません。当社では社長が議長を務める環境会議で方針を定め、全社員に共有しています。さらに、その方針を部門方針や個人目標にも反映し、日常業務と結び付けることで環境意識の定着を図っています」と説明しました。

資源を使い捨てにせず循環利用するサーキュラーエコノミーについても、多くの質問が寄せられました。例えば「リースやリファービッシュ(製造元による修理・整備を経た再生品)を活用した循環型ビジネスを、どのように成立させているのか」や、「法規制は事業化の障壁になるのか」といった質問です。

これらの質問に共通していたのは、「何に取り組んでいるのか」だけではなく、「それをどのように実践し、事業として成立させているのか」への関心でした。

企業の環境活動を社会貢献の枠にとどめず、経営や事業とのかかわりの中で捉える関心の高さがうかがえました。

大学での講義の様子

大学での講義の様子

対話を、次の実践へとつなぐ

当社は早稲田大学のほかにも、京都の大学での講義、京都工業会や電気電子の業界をはじめとする団体の勉強会、企業向けセミナーなど、さまざまな場で環境経営に関する情報発信と意見交換を行っています。

業界団体での勉強会

業界団体での勉強会

海外からの参加者向けのセミナーの様子

海外からの参加者向けのセミナーの様子

こうした対話は、社会が企業に求める説明や期待の変化を知る貴重な機会となっています。

講義や講演の後には、参加者から寄せられた質問や意見を関係部門で共有し、発信内容の見直しや環境経営施策の検討に生かしています。

情報発信内容の見直しや共有を行う

情報発信内容の見直しや共有を行う

当社はこれからも対話を通じて社会の声を受け止め、新たな視点や気づきを環境経営に取り入れてまいります。

担当者のコメント

今回の授業では、当社の環境経営の考え方に加え、分析計測技術が環境課題の把握や解決にどのように役立つのかも紹介しました。

学生から「環境問題への対応には、理念だけでなく科学的根拠や技術が不可欠であることを改めて認識した」という感想をいただき、当社の技術が果たす役割を伝えることの大切さを改めて感じました。

今後も多様なステークホルダーとの対話を重ねながら、環境経営の向上に取り組んでいきます。

 

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