分析の現場を支えて70年
島津GCの歩みと次世代への展望

GC70周年

1956年に島津製作所が日本で初めてガスクロマトグラフ(GC)を開発してから、今年で70周年を迎えました。当社のGCは、お客様や時代のニーズに応えるため、進化を重ねてきました。その技術の集大成として誕生したのが、最新フラッグシップ機「Nexis GC-2060」です。当社GCの歩みを振り返るとともに、開発責任者の視点から、次世代に向けた展望を示します。

 

GCの歴史

GCとは、気体や熱で気体になる成分を対象にした分析装置です。空気やにおいの成分、液体の中に含まれる揮発しやすい物質などを分析できます。

島津製作所は、日本で初めてGCを開発して以来、分析の感度、速度、使いやすさを追求し続け、独自の技術と製品を創出してきました。当社のGCは、創薬研究、環境分析、石油化学試験など多岐にわたる分野の発展に貢献し、科学技術の発展と社会課題の解決を支えています。

70年の歴史の一部をご紹介します。

 
出来事 製品内容
1956
国産初のGC誕生
1952年に世界で初めて、気体にして分離できる物質を成分ごとに分けて分析する手法である「ガスクロマトグラフィー」が発明されました。そのわずか4年後、当社は国内初のGCを開発しました。この装置は、日本の石油産業の発展を支え、当社GC技術の原点となりました。
1957
「GC-1A」量産化の開始
石油・ガス分析の分析需要の拡大を背景に量産化を実現。GCは研究機関だけでなく産業分野へと広がっていきました。
1963
装置の拡張性を向上
分析ニーズの広がりを見据え、複数の検出器を同時に使える構造を採用し、1台で多様な分析に対応できるようになりました。
1986
分析結果のリアルタイム表示
装置の状態や分析結果を画面で確認できる、リアルタイム表示をいち早く実現しました。
2000
PC連携で生産性向上
専用ソフト「GCsolution」により、分析結果の処理や管理を効率化し、分析業務の生産性を飛躍的に高めました。
2017
代替キャリアガスへの対応
Nexis(ネクシス) GC-2030発売
ヘリウムに加え、水素や窒素といった代替キャリアガス使用時においても、高い分析精度・感度を実現し、水素センサーなどにより安全かつ安定した運用を可能にしました。
2023
省スペースで、処理能力の向上を実現
Brevis(ブレビス)GC-2050発売
コンパクトな装置でありながら、一度に複数の分析を進めることができます。高い性能と使いやすさを維持したまま、設置場所や消費電力の負担を軽減します。

GC開発70周年の集大成 「Nexis GC-2060」発売

3月17日、当社GCの最上位機種「Nexis GC-2060」を発売しました。70年にわたり培ってきた技術の集大成となる製品です。世界最高クラスの感度を持つ検出器と使いやすさを両立し、分析者の経験に左右されず、研究開発から品質管理まで幅広い分野で高効率な分析を実現します。カーボンニュートラルやGX(グリーントランスフォーメーション)の進展により高まるガス分析ニーズに応え、必要な時に必要な分析を行える柔軟な運用で、次世代の分析現場を支えます。

Nexis GC-2060

当社GC開発責任者のコメント

島津GCが70周年という大きな節目を迎えることができましたのは、ひとえにお客様や協業パートナーの皆様が、私たちに様々なご要望や課題を与え続けてくださったからに他なりません。皆様からいただいた熱いご期待があったからこそ、70年という長きにわたり、絶え間なく製品開発に挑み続けることができました。

これから先、80周年、90周年、そして100周年という未来へ向けて、さらなるマイルストーンを築いていけるよう、私たちはこれからも皆様の声に真摯に耳を傾け、それに応える島津GCをお届けし続けてまいります。それこそが、島津GC開発チームの使命であると確信しております。

Nexis GC-2060と分析計測事業部 GC・TABUの開発メンバー。左からマネージャーの福島(装置開発G)、ビジネスユニット長の寺井、GCプロダクトマネージャーの武知

Nexis GC-2060と分析計測事業部 GC・TABUの開発メンバー。左からマネージャーの福島(装置開発G)、ビジネスユニット長の寺井、GCプロダクトマネージャーの武知

GC開発70年の歩みや、技術の進化については、「島津ガスクロマトグラフ 70周年記念サイト」でも紹介しています。

記念サイトでは、GCの歴史や製品紹介に加え、今後、ユーザーインタビューや開発の背景に迫る記事など、さまざまなコンテンツを順次公開していく予定です。

 

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