慈恵大学との包括連携、双方の知見を共有
ヘルスケア技術の社会実装を目指して

当社が包括連携している慈恵大学

東京慈恵会医科大学附属病院

島津製作所は、ヘルスケア分野における開発や社会実装を推進するため、学校法人慈恵大学と包括連携しています。

このたび、新たな共同研究テーマや実証プログラムおよび事業機会の創出を目的に、双方の技術を発表するセミナーを実施しました。

連携の狙いや今後の展望について、連携を主導する関係者の声をご紹介します。

 

臨床技術の実装を目指して

慈恵大学と当社が包括連携協定を締結したのは、2021年12月のことです。5カ年の連携で、がんや生活習慣病、認知症・神経疾患、感染症等の領域における研究および成果の社会実装を目指すものです。

東京慈恵会医科大学や同附属病院、健診センターを基盤に、当社の分析計測技術や画像診断技術などを活用して取り組みを進めています。

双方の知見をオープンに

2023年3月15日に、本連携における新技術の共有を兼ねたセミナーを共同開催しました。「検体検査」「細胞・再生医療」「医用画像診断」「健康・医療情報システム」の4分野で、双方が最新の研究内容や社会実装を目指した取り組みを発表しました。

慈恵大学からのコメント

東京慈恵会医科大学 研究推進課URA 腎臓・高血圧内科 講師 福井亮先生に、本連携について伺いました。期待される効果について、次のようにコメントいただきました。

東京慈恵会医科大学は、「病気を診ずして病人を診よ」という建学の精神のもと、患者中心の医療とともに、将来の患者を救うための研究を、さらに良き医療人を育てるための教育を、創立以来一貫して提供してきました。さらに、教育と研究という基本使命に加えて、研究成果の社会還元を「第三の使命」として位置づけ、産学官連携ポリシー(令和4年11月1日より施行)を定めました。その冒頭には、「産学官連携による社会実装を目指した研究開発を推進するとともに、その成果が継続的に研究開発を行うための経験、動機となるよう事業の評価およびそれに応じた適切な支援を行うことで創造的サイクルを生み出す。」とありますように、「社会実装」が重要なキーワードとして位置づけられています。

質量分析技術をはじめとして、広く医療やヘルスケアを扱う企業である島津製作所と連携させて頂くことにより、研究成果を社会実装、すなわち、成果の事業化や成果を普及・定着させるチャンスが増えることを強く期待しています。特に事業化は、アカデミアが最も苦手な所ですので、ぜひ力をお貸し頂ければ幸いです。

また普及・定着には、官との連携や、患者・利用者目線での戦略が必要ですので、ぜひ両者で協力して進めていきたいと考えています。 

当社ヘルスケア事業担当者の声

当社のヘルスケア事業を推進する、経営戦略室 ヘルスケア事業戦略ユニット ユニット長・川名修一の声をご紹介します。

当社は、X線等を用いた医用画像診断機器や分析計測機器を応用した臨床検査装置を提供してきました。慈恵大学と連携させていただくことにより、臨床ニーズの把握、ニーズに基づく研究開発、その成果を社会に還元するための実証や事業化が加速されることを期待しています。特に研究開発の成果を社会実装するうえで重要となる、臨床現場での評価やエビデンスの蓄積、社会実装に向けた実証や先進事例の構築を支援いただければと思います。

医療にはまだまだ多くの課題があります。これらの課題を解決するため、お互いに力を合わせ、人の健康に貢献していきたいと考えています。

 

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