2020.09.04

セルロースナノファイバー(CNF)とは
分析計測技術が実用化を後押し

セルロースナノファイバー(CNF)と当社技術のイメージ

「セルロースナノファイバー」についてご存知でしょうか?

セルロースナノファイバー(CNF)は主に植物由来のごく微細な繊維素材です。機能性に優れたカーボンニュートラルな素材として近年注目が集まっています。当社は、CNFやCNF複合材を様々な観点から評価するための技術を多数有しています。

※ カーボンニュートラル:
ライフサイクル全体で二酸化炭素の排出量と吸収量が相殺されてプラスマイナスゼロの状態になること

 

セルロースナノファイバー(CNF)とは

CNFは、木材の主成分であるセルロースを数nmレベルにほぐすことによって作り出されます。製造方法は、原料を物理的な力で解繊(かいせん)する、もしくは触媒などの化学反応で解繊する手法、糖を原料に微生物の代謝によって微細繊維を作り出す手法に大別されます。

 

セルロースナノファイバー(CNF)とは

 

CNFは鋼鉄の5倍の強度、軽さはその1/5とも言われており、複合材料への応用が進みつつあります。機能性素材として日用品にも利用される例が出てきました。また、CNFは植物を原料とするため製造や廃棄に伴う環境負荷も比較的少なく、さらなる用途の拡大が期待されています。

島津製作所のCNF評価技術

当社の分析計測技術で、特性や形状、構造、成分など様々な角度からCNFおよびCNF複合材を評価できます。

走査型レーザー顕微鏡によるCNF観察例

走査型レーザー顕微鏡による観察例

走査型プローブ顕微鏡によるCNF観察例

走査型プローブ顕微鏡による観察例

 

 

高品質なCNFを効率的に生産して実用化を進めていくには評価手法の確立が不可欠です。当社は分析計測技術で研究開発を支えます。

カタログ「セルロースナノファイバー分析・計測機器」のダウンロードはこちら

専門家からのコメント

当社のカタログに寄稿してくださった北海道大学大学院工学研究院応用化学部門高分子化学研究室の田島健次准教授は、「分析計測技術はCNF利活用における『肝』である」とし、「CNFを商業スケールである一定の品質の原料として扱うためには、分散性、形態、繊維長、結晶化度、耐熱性、成分組成、凝集性、固形分濃度、力学的特性などの様々な項目を測定し、それらをベースとした規格化が非常に重要となる」と語っています。

 

CNFと当社技術の関連についてはこちら

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